劇作家・宮沢章夫さんもビックリ!愛知県東郷町で、面識のない女子高校生にプロレス技を仕掛け大けがをさせた男逮捕。

見ず知らずの女子高校生にプロレス技

2月6日、愛知県東郷町の歩道橋で帰宅途中の女子高校生にプロレス技を仕掛け、大けがをさせた男が傷害の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、住所不定・無職の田中直樹容疑者(36)で、昨年の12月、帰宅途中の女子高校生に「ラリアット」と呼ばれるプロレス技で殴りかかり、倒れた際にすねの骨を折る大けがをさせた疑いがもたれています。

2人に面識はなく、調べに対し、田中容疑者は「女の子と話がしたかったけど、拒否されたので頭にきた」と供述しています。

プロレス男・田中直樹

同姓同名に有名人が多いのに、女子高校生にプロレス技を仕掛けて大けがを負わせるとは迷惑な男です。
そもそも、三十男と女子高校生では話になりません。
コミュ力の問題ではなくて、上っているリングが違うからです。
恋する者のもどかしさを、プロレス技に託すという気持ちはわかりますけど、相手は女子プロレスラーではなくて、女子高校生ですから言語道断です。
女子高校生に、いきなりプロレス技というありそうでなかった話に、劇作家の宮沢章夫さんを思い起こしてしまいました。

宮沢章夫さんもきっと怒っている

宮沢章夫さんは、かつて自著『わからなくなってきました』の中で、

私は以前から、「プロレスにおける技」が新しいコミュニケーションの装置として機能するのではないかと考えていた。

と述べ、通り一遍の社交辞令の後にやってくる白々しさを、プロレス技でフォローするという方法論を展開しています。
宮沢章夫さんは言います。

たとえば、「ありがとう」といったあと、人はどんなふうに振る舞えばいいかよくわからない。

ジェスチャーとか、ハグとか、パフォ-マンスは日本人には気恥ずかしい風習なのです。
現代の日本人は、語尾の残す空隙を身振りで充溢させる術を失っています。
そこで、宮沢章夫さんは提唱するのです。

「ありがとうでコブラツイスト」

宮沢章夫さんは、やっぱりすごく怒るだろう

思いが白々しさに回収されてしまう前に、思いを痛みに替えて補填する例として、宮沢章夫さんはこんなものを挙げています。

「おはようございますで4の字固め」
「さよならでアルゼンチン・バック・ブリーカー
「ご愁傷様でアイアンクロー」
痛みを伴いながら身体そのものに現れる心の交流。それが、新しいコミュニケーション装置としてのプロレスである。

さしもの奇才・宮沢章夫さんを以てしても
「君とお話がしたかったラリアット」が現れるとは、思いもよらなかったことでしょう。

宮沢章夫さんは教えてくれる
女子高校生とお話がしたかったら

まず、女子高校生はエスパーだと認識するところから始めましょう。
もちろん、自らもエスパーであることが必要になります。
超能力というリングに上がらなければ、話にならない関係だからです。
通りすがりの女子高校生がエスパ-である確率は十万分の一ぐらいでしょうか?
まず、21世紀の「なんちゃっておじさん」としか思われません。
それでも女子高校生とお話がしたいですか?
でしたら、宮沢章夫さんの30年以上前の作品ですが「タモリと中村有志の超能力プロレス」を、探し出してご覧になって下さい。
通貨ですら仮想の時代ですから、プロレス技だって仮想で十分です。
痛みを受け止める感受性と、身体表現を洗練させることで、新たなコミュニケーションの地平を切り開くしかないのです。

改めて宮沢章夫さんと、プロレス男・田中直樹の試合を検証する

ストレートな表現は、正体をあからさまにします。
「女の子と話がしたかったけど、拒否されたので頭にきた」→ラリアット
という、プロレス男・田中直樹の行動はあまりにもベタな、陵辱AV頭を露呈しています。
宮沢章夫さんは、「きみと一緒に金沢の雪を見たい」という口説き文句を真に受ける女性がいなくなったのは、良いことなんだとしたうえで、こう呈しています。

「言葉」と、女たちをつなぐ距離もまた、ひどく複雑になっている

複雑な現実に対する、暴力の無効性を身を以て知らしめたというのが、プロレス男・田中直樹の唯一の功績かもしれません。

風評被害を受けた方もいらっしゃいますね

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