ドーピング薬物混入させた選手「東京五輪出場に焦り」 日本カヌー連盟が除名へ

カヌー・スプリント競技ドーピング問題 日本カヌー連盟は薬物を混入させた選手を除名

日本カヌー連盟は2018年1月9日、東京都内で記者会見を行い、2020年東京五輪の出場を目指していたカヌー・スプリント男子の鈴木康大(やすひろ)選手(32)が2017年9月に石川県小松市で開かれた日本選手権で、小松正治選手(25)の飲料に禁止薬物を混入させていたことを明らかにしました。

ライバルをドーピング違反に陥れるゆがんだ行為について、鈴木選手は日本カヌー連盟の聴取に対して「地元の五輪にぜひ出たいという焦りがあった」と述べたそうです。

日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は、「計画的かつ極めて悪質な行為」として競技者に対する禁止薬物投与を禁ずる規定違反で鈴木選手を8年間の資格停止処分としました。日本カヌー連盟は理事会と総会に鈴木選手の処分について、もっとも重い除名を提案することにしました。

大会の際、飲料ボトルへ混入

JADAなどによりますと、鈴木選手が混入させたのは筋肉増強効果のあるドーピング禁止薬物「メタンジエノン」だったそうです。鈴木選手は2017年8月の海外遠征中に他者へ混入させる目的で、自らインターネットでドーピング禁止薬物を購入しました。

2017年9月11日に行われた日本選手権のカヤックシングル200メートルのレース前に選手が集まる場所で、鈴木選手は小松選手が飲料ボトルから離れたすきに、あらかじめ砕いていたドーピング禁止薬物の錠剤を1粒小松選手の飲料ボトルに混入させたそうです。

この2017年9月のレースで小松選手は優勝しました。その後、2017年10月になり、小松選手は尿検査でドーピング禁止薬物が検出されたことがわかり、日本カヌー連盟から暫定的に資格停止処分が科されました。

鈴木選手本人からの申告により判明

日本カヌー連盟からのドーピング禁止薬物による資格停止処分を受けて、小松選手は慕っていた先輩の鈴木選手に真っ先に相談したそうです。小松選手の相談により、良心が痛んだ鈴木選手は、約1カ月後になってドーピング禁止薬物混入を日本カヌー連盟幹部に打ち明けたそうです。鈴木選手は日本カヌー連盟に対して「やってしまったあと、怖くなった」と話しているそうです。

小松選手は処分解除

2018年1月9日付で処分が解除された小松選手は、日本カヌー連盟を通じ「ご支援を得て、競技生活に復帰できることについて心より感謝の言葉を述べたい」とコメントしました。

他人からの禁止薬物の混入によっての違反は国内初

JADAによりますと、他人からの禁止薬物の混入によって違反となるのは国内初とのことです。JADAの浅川伸専務理事は「他の選手に危害を及ぼすという点で、これまでの違反と明らかに次元が違う」と指摘しました。海外では、2005年に国内大会で違反が発覚した中国の陸上女子長距離のエース孫英傑選手の例があります。その後、チームメートが筋肉増強剤を混入させたことが明らかになっています。

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