米アップル、iPhone旧機種の電池交換を割安で対応すると発表

アップル、電池交換料金を下げることで消費者問題の早期幕引きを図ったか

米アップルは12月28日、スマートフォン「iPhone」の基本ソフト(OS)更新により旧機種の動作が遅くなるケースがあることおよびそれを開示しなかったことを謝罪しました。また、全世界において、割引料金で電池交換に応じると発表しました。

iPhoneの旧機種の動作が遅くなるケースを開示しなかったことで、アップルは消費者からの集団訴訟に直面しているほか、主要市場の中国で中国共産党機関紙の人民日報から対応を批判されるなど問題が広がっていました。アップルは、消費者に割安な電池交換の選択肢を示し、早期の幕引きを図るようです。

アップルは、2018年1月下旬から12月末まで、2014年に発売したiPhone6以降の旧機種について電池交換料金を現行の79ドル(約8900円)から29ドル(約3300円)へと大幅に引き下げると公表しました。(保証対象ならば電池交換は従来から無料です。)また、2018年の早い段階に、電池が劣化して動作に影響が出ているかどうかを確認できるようOS(iOS)を更新することも宣言しました。

アップルは声明で謝罪とともに「何よりもまず、当社はどのアップル製品についても、意図的に耐用期間を短くしたり、ユーザー体験を悪化させたりして、アップグレードを促そうとしたことはない。顧客に愛される製品を作ることを目指しており、iPhoneを最大限持続させることは特に重要だ」と述べています。

iPhoneの動作速度が低下する問題は、ある「iPhone 6s」ユーザーが米Redditに12月9日、iOSをアップデートしたら急に動作が遅くなったと投稿したことがきっかけだでした。この投稿についてカナダの性能分析を行う企業、PRIMATE LABSが12月12日にデータに基づいて問題を明確にし、アップルが動作速度の低下を認めたことを受け、イリノイ州やカリフォルニア州などで相次ぎ消費者が集団訴訟を起こしていました。

アップルはCPU(中央演算処理装置)の処理性能を抑えていたのは、電池が劣化した旧機種で予期せぬ緊急停止が起き、データが消えるなど顧客の利用体験が損なわれることを防ぐ目的だったと説明しています。

アップルは電池劣化により予期せぬ緊急停止が起きるなどの問題に対処するため、2017年1月の iOS 10.2.1 で iPhone 6 / 6 Plus / 6s / 6s Plus / SE を対象に、ピーク負荷時に処理速度を制限することで、予期せずに緊急停止することを防ぐ対策を導入しました。この電池劣化への対策は iOS 11.2 から iPhone 7 / 7 Plus にも導入済みです。

電池劣化への対策を行うことで、アプリの起動やスクロールなどが遅くなることがあるものの、ユーザーエクスペリエンスからは突然の電源断で着信を逃したり、緊急連絡ができなかったり、写真を撮り逃すことのほうが避けるべきと判断してこの対策を導入したとアップルは説明しています。

ただ、アップルによって端末の性能を下げるにあたり、事前の通告や同意手続きが顧客との間でなかった点や、顧客を買い替えに誘導したとも解釈できる点が法的リスクにつながっています。

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