三菱マテリアルが不正問題中間報告、子会社に改ざん指南書20年近く不正、シェア拡大優先

三菱マテリアル子会社による不正、特別調査委「非常に深刻」

三菱マテリアルは12月28日、子会社の品質不正問題を社外弁護士を含めた不正問題特別調査委員会によって調査した中間報告書を公表しました。中間報告書によりますと、製造できるかどうかよりもシェア拡大を優先したと指摘しています。子会社は改ざんの指南書まで作成して不正を20年近く続けていました。中間報告は「製造業を営むものとして基本的な事項がないがしろにされていた」と厳しく批判しています。

中間報告書では、三菱マテリアルの子会社の三菱電線工業において、村田博昭前社長が以前から不正を認識していましたが、顧客から損害賠償を請求され経営破綻することを回避するため、問題の製品の出荷を続けていたと指摘しました。同じく子会社の三菱伸銅の不正は、仕様書を順守する意識の不足や、シェア拡大の優先などが不正の原因だったと結論付けました。

不正問題特別調査委員会は、三菱電線の事案について「非常に深刻な内容を含んでいる」と指摘しました。

三菱マテリアルは今年11月、子会社の三菱電線工業と三菱伸銅でパッキンと呼ばれるシール材や銅条などの一部製品の検査データを改ざんしていたと発表しました。さらに、12月19日には三菱電線で携帯電話などに使用される部品でもデータ改ざんが見つかったと発表しました。別の子会社である三菱アルミニウムでもデータ改ざんが明らかになっています。社外弁護士を含めた不正問題特別調査委員会が原因究明を進めています。

不正問題特別調査委員会による最終報告は、来年2月末をめどに取りまとめます。竹内章社長は東京都内で記者会見し、「多大な迷惑を掛け、深くおわびする」と陳謝しました。経営責任については、再発防止に全力を尽くすとの考えを示すにとどめました。複数の子会社で長期にわたり、組織的に不正が行われたことが判明したことで、グループの企業統治に関する責任が厳しく問われそうです。

三菱電線による検査の一部未実施などの不正が1990年代には存在していたことも明らかにしました。

三菱マテリアルは品質問題の再発を防止するため、外部のコンサルタントを導入し、本社工場や子会社の管理を強化すると発表しました。

三菱伸銅は品質問題の責任を明確化するため、品質保証担当だった取締役3人が12月31日付で辞任します。堀和雅社長ら2人は報酬の一部を返上します。堀氏は取締役3人の辞任理由について「不正を把握していたが、取締役会に報告せず黙認していた」と説明しました。

不正問題特別調査委は今回の報告で、「『顧客との約束を守る』という、事業者にとって最も基本的な考え方がおろそかになっていた」と指摘しました。法令順守(コンプライアンス)が不全であったことを批判し、抜本的な改革を求めています。

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