楽天が携帯電話会社に新規参入する見通し 大手3社に次ぐ第4の携帯会社となるのか!?

楽天が、2018年1月にも総務省が新たに携帯電話事業者向けに割り当てる電波の獲得を目指すようです。2025年までに資金を調達して、自ら設備を整備し、携帯電話事業会社の設立を予定しているとのことです。正式に認可を受ければ、2019年度中にサービスを開始する予定と見られています。現在、防衛省などが使っている周波数帯に対して、総務省は携帯電話向けに開放を予定しており、楽天はその周波数帯の割り当てを狙うことになります。

現時点で楽天は自前の回線を持たずに他社の回線を使うことで格安スマホ市場に参入済みですが、自前の設備を持つことにより、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクグループといった大手3社に対抗する「第4の携帯電話事業者」が誕生することになります。楽天の参入により、携帯電話市場の価格競争が激化すると業界では予想しています。

現在の携帯電話市場では、大手3社の市場シェアが約9割を占めています。自前の回線を持たない仮想移動体通信事業者(MVNO)などの「格安スマホ」事業者も存在しますが、大手3社ではそれらの事業者に対して子会社などを通じた格安サービスの提供という対抗策を講じており、格安スマホ事業者のシェア拡大が難しくなっています。今回の楽天の携帯電話事業への参入は、携帯電話の値下げ競争を発生させることになると見られています。

楽天は、今年11月に他社から格安スマホ事業を買収し、自社が提供する格安スマホ事業「楽天モバイル」を拡大する方針を示していました。買収後の「楽天モバイル」の契約件数は、約140万件となっているようです。こうした楽天の買収により、格安スマホ市場の再編が加速するとの見通しがありましたが、楽天の携帯電話事業への参入により格安スマホ市場におさまらず、携帯電話市場全体を通した再編劇が繰り広げられそうです。

現在、楽天モバイルでは、楽天グループ内の取引などでためたポイントを使って料金を支払うといったサービスを行っています。今回、楽天が携帯電話事業に参入することで、楽天グループ内の他で提供するサービスと携帯電話事業を組み合わせることが予想されます。

現在の楽天のスマホ事業では1契約あたりの単価が低いうえ、ドコモに支払う接続料があることから利益率が低い状態です。携帯電話事業会社設立に伴い、設備投資による負担は増えることになりますが、サービス向上に経営資源を向けやすくなるといった楽天にとってのメリットがあります。

携帯電話市場では長らく大手3社の寡占状態になっていたため、料金が高止まりする傾向にありました。今回の楽天の携帯電話事業会社参入により、料金変動の動きが出ることで消費者にとって安い料金だけでなく、より良いサービスが受けられるといった多くのメリットが考えられるでしょう。