ICANにノーベル平和賞 核兵器根絶を訴える サーローさんら演説

12月10日にノーベル平和賞の授賞式が、ノルウェーのオスロ市庁舎で行われ、国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)ノーベル平和賞が贈られました。ベアトリス・フィン理事長と広島で被爆体験をしたローサーさんが壇上に上がり、各国に核兵器の廃絶を呼びかけています。

ICANがノーベル平和賞を受賞できた理由は、核兵器の開発や使用などを法律で禁止する「核兵器禁止条約」の国際連盟での採択に貢献したことが高く評価されました。
核兵器禁止条約は核保有国のほか、核兵器を持っていなくても核兵器保有国の傘下にある日本をはじめとした国々が反対しています。

ノーベル委員会の委員長は、ICANが「核兵器の問題が政府や専門家だけの問題ではなく、一般の人たちを新しく関与させていくことに成功した」と話し、「核なき世界の実現への運動に新しい方向性と活力を与えた」と評価しています。
広島と長崎でに爆死タヒチたちが見守る中、フィンさんとサーローさんは委員長から証書とメダルを授与され、講演を行いました。

フィン理事長は、世界に1万5000発の核弾頭があることを話し「この事実があまりにも非道であるがゆえに、多くの人は残酷な現実をただ受け入れてしまっているようだ」指摘しました。また「核兵器をこの世界に定着したものとして受け入れることを拒絶する代表である」とICANの活動を位置づけて「私たちの選択こそが、唯一、可能な現実だ」と強く語りました。

そして、核兵器を保有していると突発的に使用される可能性について述べ、核による武装をしている9つの国を名指しして核廃絶を求めたうえで、核保有国の傘下にある国に対して「自らの名の下で他国を破壊することの共犯者になるのか」と質問を投げかけました。
「核兵器の終わりか、私たちの終わりか。どちらかを選ばないといけない」と話し、各国に核兵器禁止条約への参加を促しました。

サーローさんは、自身の被爆体験を話しました。当時の悲惨な状況や恐怖などを細かく話しています。
「毎日、毎秒、核兵器は、私たちの愛する全ての人を危機にさらしている。この異常さをこれ以上許してはいけない」と語りました。
また、日本に落とされた核爆弾を正義にための爆弾だったと信じる人や、核兵器の開発をしている国を批判し「核兵器は必要悪ではない。ぜったい悪だ」として「私たちの証言を聞き、警告を心に留めなさい」と主張しています。